カンジダは、常在菌のため、常に人の体に存在しています
普段はある程度、菌の数が増えすぎないように、ほかの菌と共存しています
しかし、様々な要因が重なると、免疫機構が正常に機能しなくなり、カンジダ菌が異常増殖をしてしまいます
今日は、口の中のカンジダ菌について、お話ししていきます
まず唾液には、口の中を綺麗にするという作用があります
他にも、細菌の繁殖を抑える作用や、粘膜を保護する作用が存在しています
しかしこれらの機能は、体や心の不調が生じると、正常に機能しなくなり、常在菌たちのバランスが乱れ、病原性を発揮してしまいます
特に、ステロイドを長期使用している方、糖尿病がある方、ストレスが溜まっている方、唾液の分泌が少ない方は、注意が必要です
口腔カンジダの主な症状としては、
・口の中を拭くと白いカスがつく
・舌が赤く、つるんとしている
・下がヒリヒリして痛みがある
・味覚がおかしくなる
などが挙げられます
初期には口内炎のような症状が出現することもあるため、軽視してしまい、悪化を招くこともあります
カンジダと診断された場合は、抗真菌薬(真菌🟰カビ)を使用し、治療をしていきます
フロリードゲルという、口の中の粘膜に塗る薬や、ファンギゾンという、うがい薬もあります
カンジダかも?と思ったら、早めに受診し、適切な治療を受けましょう
悪化を招くと、痛みによる食欲の減退や、水分摂取困難、菌の増殖による誤嚥性肺炎などを引き起こす可能性が高くなってしまいます
美味しくご飯が食べられるよう、口の中の異変には早めに気づけるよう意識しましょう
予防法として、以下をご紹介します
①ステロイドの長期利用は避ける
喘息等で吸入薬を使用する場合は、なるべく食前に行ったり、食後の場合はうがいをしましょう
②入れ歯を清潔にする
寝るときは外し、入れ歯内側のぬめりを取るように綺麗に洗いましょう
③口の中の乾燥を防ぐ
歯磨きやマウスウォッシュをしたり、水分をこまめに取ったり、唾液腺を刺激するようなマッサージをしたりして、唾液の分泌を促していきましょう
④ストレスを溜めない
休養、睡眠をしっかり取りましょう
規則正しい生活をすることで、自分の体も心も健康になります
⑤バランスの良い食事をする
ビタミンA、C、E、ミネラル、食物繊維は、特に意識して摂取しましょう
特にビタミンB群は、粘膜を健やかにしてくれる作用があるのでおすすめです
暑くなる季節でもあり、免疫力も下がりやすいので、予防法を心がけ、元気に過ごしていきましょう!
ヒューマンエラーという言葉を知っていますか?
ヒューマンエラーとは、人が思い違い、知識・確認不足などに寄って引き起こされるミス、事故のことです
うっかりミスのようなものから、重大な事故に関わることまで、幅広く存在します
ではなぜ起きてしまうのでしょうか?
原因としては、
・認知ミス
・不注意
・意識の低下
・知識、経験不足
・慣れによるもの
・一時的なパニック状態
などが挙げられます
過失によるヒューマンエラーには、注意不足等からミスが発生し、故意によるヒューマンエラーは、あえて手を抜いたりルールを守らなかったことによりミスが生じるもので、大きくこの2種類に分けられます
結果としてミスが生じてしまっていても、原因によって大きく状況が異なります
ミスが起きてしまったときは、「なぜ今の現状になってしまったのか」という、根本を考えて対策をとることで、再発を防ぐことができます
特に医療、看護の業界では、1つのミスが命に関わることがあります
ステーション内でも、書類業務を行っている際、勘違いや情報の行き違いによって、困った場面が多々ありました
そんな時は、関わるスタッフで時間を作り、現状どうなっているのか、どうやって改善していくかを、その都度話し合いながら進めています
訪問看護は、実際の訪問ケア以外にも、ステーションで行う業務がたくさんあります
私たちがステーション内で気を付けていることは、まずは、作業環境を整え、業務に集中できるようにしていることです
パソコンへの入力内容や、書類の送付先など、間違えてはいけないものは、ダブルチェックをしながら行っています
FAXを送信する時も、個人情報の取り扱いに十分注意し、確認し合いながら行ったり、電話での対応時には、メモを取りながら内容を聴取したりしています
また、誰もが同じことができるよう、マニュアルを作成したり、ホワイトボードにメモ書を残したりと、共通認識できるようにしています
このように、日頃からミスが生じないように、ミスが起きていることを早期発見できるように心がけることで、実際に利用者様を前にケアをする際にも、集中した状態で行うことができます
これからも、利用者様に安心して頂けるよう、日々のステーション活動から努力していきます
私たちアップのスタッフは、
スタッフ間での報連相
利用者様(ご家族様)・スタッフ間の報連相
を大切にしています
まず、スタッフ間に関しては、受け持ち制を導入していますが、自分の担当の利用者様に起きた内容やケアの実際、困ったことなど、カンファレンスの時間や隙間時間を生かして共有しています
同じような状況になった時、「こういう事例聞いたことがある」「あの時こうしたらいいとアドバイスもらった」など、ふとした時に思い出すことができ、問題解決に繋げることが出来ます
また、臨時の訪問の際に、状況をある程度頭に入れておくことで、担当ではないスタッフが訪問した場合でも同じ看護を行うことができます
次に、利用者様(ご家族様)・スタッフ間での報連相です
緊急時訪問看護加算を付けていただいている利用者様に関しては、24時間看護師との連絡を取ることができます
主介護者であるご家族様は、常に不安を抱えています
特に高齢世帯で在宅療養をしている方は、いざというときの判断に困る、という声をよく耳にします
担当している利用者様で、50代のころ、旦那様が脳出血で倒れ、寝たきり状態のまま在宅療養をしている方がいらっしゃいます
現在70代の旦那様ですが、奥様が主介護者となり、24時間付き添っています
状態の安定・増悪を繰り返し、急変することもよくあり、その都度、見守っていいのか搬送した方がいいのか悩まれるそうです
以前、熱が上がり、状態が一時的に悪くなったことがありました
日頃から、些細な事でも連絡してくださいと伝えていたため、電話での状況報告があり、判断してほしいとご連絡がありました
その際は、状態が比較的落ち着いていた為、そのまま見守り、いつも通りケアをしてあげてくださいとアドバイスしました
翌日訪問すると、「あのまま状態は落ち着いています。こんなことで電話していいのかなと迷ったけど、話を聞いてもらって安心しました。」とお言葉を頂きました
常日頃から熱心に介護をされている奥様ですが、私たちの声が安心につながるということを実感させていただき、本当にうれしかったです
利用者様の直接的なケアも、ご家族様の心のケアも、総合的に介入していけるよう、これからも頑張っていきます
入浴介助=ヘルパーの仕事
というイメージがある という声をよく聞きます
私たちアップでは、看護師目線での訪問入浴も実施しています
これには様々なメリットがあるため、お伝えしていきます
<メリット>
・全身状態がチェックできる
・基礎疾患に基づいた観察ができる
・ご本人様の残存機能を生かした方法での入浴介助ができる
・急変時に早期対応ができる
などが挙げられます
入浴介助時は、衣服を脱いでいただく機会になるため、全身を観察できます
筋肉の付き具合や肌の状態、傷・内出血の有無など、異常の早期発見に繋げることができます
また、入浴前には必ずバイタルサイン測定を行うため、数値から考えられる今の利用者様の体の状況を元に、入浴介助の方法を毎回アセスメントして実施しています
既往歴にある疾患の、注意点を頭に入れてケアにあたるため、起こりうる危険性を予測しながら介助ができます
・血圧が変動しやすい方
・麻痺のある方
・転倒歴があり、リスクの高い方
などは、特に注意ポイントを確認しながらケアをしています
スタッフに依存的になってしまう方もいらっしゃるため、ご本人様の残存機能を生かし、ADL拡大につなげるために、入浴動作の中でご自身にできることがあれば見守りをしながら、一緒に行っています
また、入浴介助に入る時間の設定も、根拠をもって調整しています
・食事の時間
・内服の時間
・気温
・日頃のルーティーン
などを考慮し、どの時間帯で訪問入浴を行うことがベストなのか をご本人様、ご家族様、担当ケアマネ様、主治医等と連携をしながら決定しています
最適な環境を整えてから行うことで、安全に入浴することができ、また心からリラックスした状態で楽しんでいただけると思っています
入浴ケアの際、「気持ちよかった」「ありがとう」と言って頂けるたびに、訪問看護をやっていてよかったと思えます
また、入浴中のリラックスした状態でしか聞けないお話やお気持ちもあるため、貴重な時間でもあります
お互いの関係構築・向上のためにも、安全に気を付けながら、リラックスして楽しんで入浴して頂けるよう、これからも努力していきます
要支援の方の訪問看護も、アップでは楽しみながら介入させていただいております!
日頃は奥様と2人暮らしの利用者様ですが、月に2回の訪問看護をご利用いただき、健康チェックや既往にある疾患の観察、前回訪問時から体の異変や不調がないかなどを確認させていただいております
観察をさせていただいた後は、ラジオ体操やストレッチを一緒に行い、そのあと家周辺の散歩に同行させていただいています
散歩の最中は、歩き方や姿勢、下肢の上り具合、体力などを観察しています
日頃から健康的な食事内容を考えたり、毎日散歩をしたり、買い物の際にも歩いて出向いたりと、身体には気を使っていらっしゃるので、この状態を維持していけるよう、予防看護として訪問介入させていただいています
季節や天気の話、テレビでの話題や身内の話など、散歩をしている間に様々な情報を共有しています
お話しを通して家庭での関係性や、精神面の安定性などもアセスメントしています
暑くなってきたこの季節、お互いに水分・塩分補給を行いながら、ADL維持・向上に繋がるように、また、身も心もリフレッシュできる楽しい時間となるように、これからも介入していきます
今担当させていただいている利用者様に、足の傷があり、処置を必要としている方がいらっしゃいます
訪問日数は毎日30分の訪問で、足浴から始まり、洗浄、傷口の処置、下肢のマッサージをセットとして介入しています
既往歴に糖尿病があるため、傷の治りが悪い状態にありました
毎日観察と処置等を繰り返すことで、日に日に状態が改善していき、ご本人様も「ほかの病院では切り落とさないとだめって言われたことがある。すごくショックだった。毎日来てくれて、丁寧に処置をしてくれてありがとう。」とお言葉を頂きました
目的としては、傷を治癒させることですが、足浴の際には、リラックスして頂けるよう、お湯の温度を調節したり、処置後に下肢のマッサージも行うことで、循環不全を改善させるだけでなく、「気持ちのいい時間」と思って頂けるようにケアをしています
またご本人様にも、歩き方の指導や疼痛発生時のアドバイスも行い、日頃からご自身での悪化予防に努めていただけるよう介入しています
いつまでも自分の足で歩けるように、そして痛みなく生活ができるように、真剣に向き合っています
他の訪問サービスも利用されている為、現状を共通認識できるよう、また、禁忌事項なども守ってもらえるよう、連携ノートを活用しています
ポイントの詳細をメモに残したり、口頭での説明をしたりして、多職種との横の繋がりも大切にしています
利用者様を取り巻く環境や関わるスタッフが、同じ目標をもって関われるよう、これからも意識していきたいと思います
利用者様のADLアップのために、これからも治癒に向けてしっかりケアしていきます
突然の発熱
身体は熱く、だるくもなり、思うように動けなくなりますよね
熱が出た際には、どうして熱が出たのか?と、原因を考えると思います
発熱の原因には様々な種類があり、適切な診断や対応が必要になります
人間の体温は、一般的には36.0~36.5℃を平熱と呼び、一定の温度を保っています
活動の有無や内容、環境によって体温の変動はありますが、一日の熱の変化はおおよそ1℃以内で、これ以上の上昇は「発熱している」状況になります
まず、なぜ熱が出るのでしょうか?
体温は、脳の視床下部と呼ばれる器官で調節されています
ウイルスや細菌の感染が起きると、私たちの体は防御反応として体温を上昇させ、免疫力を増強し、病原体の力を弱めていきます
主な原因としては、
・風邪
・インフルエンザ
・はしかや麻疹
など、ウイルスや細菌などの病原体からの感染が挙げられます
このような発熱時には、どこの臓器にどのような問題が生じているのか、感染症以外の原因はないか、などを判断していく必要があります
多くの感染症は、医学の進歩に伴い診断をすることができますが、それでも原因がわからないものもあります
不明熱の中には、悪性腫瘍(がん)に伴う熱や、薬剤性のアレルギー症状のもの、膠原病など、疾患が関わっているケースも実際に存在します
特に高齢者の発熱は、これら以外にも、気管支炎や肺炎のリスクも上昇してきます
加齢に伴い嚥下機能が低下すると、食べたもの・飲んだものが胃ではなく気管支や肺にはいってしまい、炎症が起きることによって呼吸器疾患を引き起こしてしまいます
私たちが訪問する際、必ずバイタルサインとして体温測定をしていますが、
・服をたくさん着込んでいる場合
・ふとんをかぶって眠っている場合
・空調設備を使用していないために、室温が上昇している場合
など、環境からくる体温上昇のケースもありました
感染症からくるものなのか、環境からくるものなのか、疾患からくるものなのか
様々な可能性を考えたうえで、なぜ発熱しているのかをアセスメントし、適切なケアができるよう心がけています
最近はコロナウイルスの流行もあるため、私たちが感染しないように、防護グッズも用意して訪問しています
微熱一つでも、いろいろな原因やリスクを考え、不適切な対応にならないよう、主治医との連携をし、独断で判断しないように注意しています
少しでも体の不調を感じたら、早めに医療機関に相談するよう心がけ、健康に生活できるようにしていきましょう
旬の野菜は、栄養が高く、体に必要な栄養素がたくさん詰まっています
夏野菜には、水分やカリウムを豊富に含んでいるものが多く、身体にこもった熱を身体の中からクールダウンしてくれます
夏野菜は、トマトやキュウリなど生で食べられるものも多いので、夏に不足しがちな栄養素を簡単に補給できます
キュウリやトマト、ピーマン、ゴーヤ、ナス、トウモロコシ、カボチャなどがあり、濃い、ハッキリした色の野菜がその特徴といえます
暑さにより食欲も落ちるこの季節、カラフルなビタミンカラーは食欲を刺激し、含まれている栄養素とその効能は、夏にぴったりと言われています
私たちアップのスタッフも、訪問の際には、利用者様の食事内容をお聞きし、食事に関するアドバイスも行っています
なかなか食事が進まない方や食欲が出ない方もいらっしゃるため、ご本人様が「おいしそう」「食べてみたい」と、興味を持っていただけるよう、お話をしています
アップのスタッフも、夏野菜を家で育てています!
旬の野菜をたくさん食べて、元気に夏を乗り越えましょう
骨粗鬆症という病気を知っていますか?
60歳代女性の約5人に1人が骨粗鬆症といわれています
骨粗しょう症は閉経後の女性に多い病気です
男性よりも 2〜3倍多く、60歳代の女性では約5人に1人、70歳代の女性では約3人に1人が骨粗鬆症といわれています
骨は一度できあがってしまうと、その後変わらないもののように思われがちですが、 実は古くなり劣化した骨は、メンテナンスされて新しい骨へと生まれ変わっています
健康な骨では、骨吸収(骨を壊す働き)と骨形成(骨をつくる働き)のバランスがつり合っています。
しかし、骨粗鬆症の骨では、骨吸収がどんどん進んで骨形成を上回ってしまい、骨がスカスカしてもろくなるのです
主な症状としては、
・背中が丸くなる
・身長が縮む
・立ち上がる時に腰や背中が痛む
が挙げられています
高齢になるにつれ、似たような症状が自然に出現するため、骨粗鬆症になっていると気づきにくい場合が多いです
骨が弱くなることによって骨折のリスクが上がってしまい、転倒した際に悪化しやすいです
そして他の部位も骨折し、全身において状態が悪くなることも考えられます
セルフチェックとして、
2センチ以上の身長の低下や、壁に背中をつけた状態で、後頭部がつけられなかったり、つまづいたり転びやすくなったりしたら、早めに主治医に相談してみてください
では骨粗鬆症にならないためには、どのような工夫をしたら良いでしょうか?
まずは、食生活です
カルシウムの多い食事内容を普段の食事に導入していきましょう
魚介類や大豆製品、乳製品、野菜類など、カルシウムが多く含まれている食材を使用しましょう
また、骨をつくるために必要なカルシウムはもちろん、カルシウムの吸収・骨への沈着を助けるビタミンD・K・B群、そしてカルシウムを骨の材料として吸収するために必要なエネルギーやたんぱく質がきちんととれていることが大切です
バランスよくさまざまな食材を使用し、偏りのない食生活にしていきましょう
次に、運動です
重力が免荷される水中運動よりも、重力のかかる陸上でのウォーキングやジョギングなどが適しているといわれています
軽いダンベルを持って自分の体重プラスの負荷をかけながらウォーキングを行うパワーウォーキングも効果的であるとされています
また、ウォーキングやジョギングは体内でのビタミンDの合成を促すために、日中に行うことがおすすめです
ビタミンDは、カルシウムの代謝と骨に対する作用をもっています
活性型ビタミンDは骨の材料となるカルシウムの吸収を助けたり、カルシウム摂取が不足しているときには、尿の中からカルシウムを再吸収するように働きます
また、骨へのカルシウムの沈着を調整し、骨形成を促します
骨の健康に欠かせない栄養素というと、私たちはまずカルシウムを思い浮かべますが、ビタミンDの助けがあってこそカルシウムが効率的に活用されるのです
そして人間の体は、日光に15〜30分当たることで、体内でビタミンDを生成できるため、ウォーキングや家の中での日向ぼっこなども有効に活用できます
暑くなる季節でもあるため、水分・塩分補給も行いながら、ウォーキングや日向ぼっこも取り入れてみてください
病気やケガなく、住み慣れた在宅という場所で自分らしく生活ができるよう、健康な生活を心がけていきましょう
みなさんは、1日にどれぐらいの水分を摂取していますか?
私たち人間が生きていくために、「水」はなくてはならないものです
摂取している水の量が不十分であれば、最悪の場合、命に関わることもあります
また、熱中症や脳梗塞、心筋梗塞といった病気に繋がることもあります
暑くなるこれからの季節、体に必要な量の水分摂取をしていく必要があります
水は、栄養素と違い、摂取量が決められていません
目安として、活動量の多い方は3リットル
そうでない方でも1.5~2リットルの水を飲むことが重要と言われています
1日に必要な水分量(ml)=体重(kg)×年齢別必要量(ml)
水分が足りなくなると、初期の段階では喉の渇きを感じ、徐々に悪化するにつれてめまい、吐き気、食欲減退などの健康障害に繋がってしまいます
重度なものになると、筋けいれん、失神が生じ、生命の危機を感じることになります
1日に約2リットル
こう聞くと「そんなに飲めない」と思われる方も多いと思います
効率よく、そして苦痛なく水分を摂取するために、どのような飲み方をしたらいいのかお伝えしていきます
・朝起きたらコップ1杯の水を飲む
寝ている間は、汗として水分が体外へ出ていきます
コップ1杯(2001ml)を起きた時に飲みましょう
そうすることによって、胃腸への刺激にもなり、腸内環境が整うことで便通を改善する効果もあります
また、就寝前に飲むことも効果的です
睡眠に影響のないように摂取していきましょう
・運動や入浴の前後
活動時は通常時よりも多く発汗し、水分が失われるので意識して飲むようにしましょう
また、水だけではなく、塩分の補給していきましょう
・食事の前
食事中の水分摂取は、量が増えると消化酵素を薄めてしまい、消化不良を引き起こすこともあるので、食事の30分前に水を飲みましょう
胃が膨らむことで食べ過ぎを防ぐこともできます
・仕事中やおやつの時間
コーヒーや紅茶など、カフェインの入った飲み物は、気分転換には効果的ですが、利尿作用が多いため体を冷やしてしまうこともあります
また、清涼飲料水は飲みやすいですが、砂糖やカロリーが多く含まれています
水分補給=水 ということを頭において、水分摂取をしていきましょう
冷たい水を飲むと美味しく感じられますが、胃への負担がかかってしまいます
常温の水や白湯など、温度にこだわることなく、ご自身にあった水分を摂取することが大切です
また、ゆっくり飲むことで体への負担を減らすことができます
「喉が渇いたから水分を取る」
では、もうすでに体内が脱水状態になってしまっています
また、少量飲むことで潤ったと感じ、満足してしまいがちです
喉が乾く前に少量ずつで良いので、1〜2時間おきにコップ1杯程度の水を飲むように意識していきましょう
どれくらい飲んだかわからなくなることもありますので、メモリ付きのコップやピッチャーを使用すると効果的です
特に高齢になると、のどの渇きに疎くなり、水分を欲さないケースもあります
進めても、「喉乾いてないから」「今はいらない」と、断られてしまうことも多いと思います
食事での汁物を増やしたり、味付きの水も導入することで、少しずつでも水分が取れるようアドバイスしていきましょう
脱水になると、舌や皮膚がカサカサと乾燥してきたり、尿量が減ったり色が濃くなります
他にも、一時的に記憶力が乏しくなったり、微熱が出たり心拍数が増えたりと、症状が出現してきます
また、塩分が不足することで、低ナトリウム血症を引き起こす場合もあります
症状の中に、反応が鈍くなる、錯乱するといったものがあり、認知症状との区別がつかず、見逃してしまうことも考えられます
適度に塩分も補給しながら、水分と共に摂取し、このような症状を見逃さないようにしていきましょう
実際訪問の際、猛暑の中であるにもかかわらず、冷房をつけることなくベッドで寝ている方もみえます
熱や血圧、脈拍などのバイタルサイン測定を行い、環境の調整を行いながら、水分・塩分の適切な摂取を促しています
「エアコンが嫌い」と話される方も多いですが、部屋の熱を逃し、過ごす部屋を適温にするために、エアコンと扇風機を併用して空気の循環を良くし、体に負担のない環境を作るようアドバイスしています
室内でも、間違った環境調整のせいで熱中症になり、状態の悪化を招くこともあるため、必ず温度計・湿度計を確認し、ご本人様の状態に合わせた環境調整をこれからも心がけていきます