骨粗鬆症という病気を知っていますか?
60歳代女性の約5人に1人が骨粗鬆症といわれています
骨粗しょう症は閉経後の女性に多い病気です
男性よりも 2〜3倍多く、60歳代の女性では約5人に1人、70歳代の女性では約3人に1人が骨粗鬆症といわれています
骨は一度できあがってしまうと、その後変わらないもののように思われがちですが、 実は古くなり劣化した骨は、メンテナンスされて新しい骨へと生まれ変わっています
健康な骨では、骨吸収(骨を壊す働き)と骨形成(骨をつくる働き)のバランスがつり合っています。
しかし、骨粗鬆症の骨では、骨吸収がどんどん進んで骨形成を上回ってしまい、骨がスカスカしてもろくなるのです
主な症状としては、
・背中が丸くなる
・身長が縮む
・立ち上がる時に腰や背中が痛む
が挙げられています
高齢になるにつれ、似たような症状が自然に出現するため、骨粗鬆症になっていると気づきにくい場合が多いです
骨が弱くなることによって骨折のリスクが上がってしまい、転倒した際に悪化しやすいです
そして他の部位も骨折し、全身において状態が悪くなることも考えられます
セルフチェックとして、
2センチ以上の身長の低下や、壁に背中をつけた状態で、後頭部がつけられなかったり、つまづいたり転びやすくなったりしたら、早めに主治医に相談してみてください
では骨粗鬆症にならないためには、どのような工夫をしたら良いでしょうか?
まずは、食生活です
カルシウムの多い食事内容を普段の食事に導入していきましょう
魚介類や大豆製品、乳製品、野菜類など、カルシウムが多く含まれている食材を使用しましょう
また、骨をつくるために必要なカルシウムはもちろん、カルシウムの吸収・骨への沈着を助けるビタミンD・K・B群、そしてカルシウムを骨の材料として吸収するために必要なエネルギーやたんぱく質がきちんととれていることが大切です
バランスよくさまざまな食材を使用し、偏りのない食生活にしていきましょう
次に、運動です
重力が免荷される水中運動よりも、重力のかかる陸上でのウォーキングやジョギングなどが適しているといわれています
軽いダンベルを持って自分の体重プラスの負荷をかけながらウォーキングを行うパワーウォーキングも効果的であるとされています
また、ウォーキングやジョギングは体内でのビタミンDの合成を促すために、日中に行うことがおすすめです
ビタミンDは、カルシウムの代謝と骨に対する作用をもっています
活性型ビタミンDは骨の材料となるカルシウムの吸収を助けたり、カルシウム摂取が不足しているときには、尿の中からカルシウムを再吸収するように働きます
また、骨へのカルシウムの沈着を調整し、骨形成を促します
骨の健康に欠かせない栄養素というと、私たちはまずカルシウムを思い浮かべますが、ビタミンDの助けがあってこそカルシウムが効率的に活用されるのです
そして人間の体は、日光に15〜30分当たることで、体内でビタミンDを生成できるため、ウォーキングや家の中での日向ぼっこなども有効に活用できます
暑くなる季節でもあるため、水分・塩分補給も行いながら、ウォーキングや日向ぼっこも取り入れてみてください
病気やケガなく、住み慣れた在宅という場所で自分らしく生活ができるよう、健康な生活を心がけていきましょう