高齢者に多い「肺炎」
なぜ肺炎が起きるのか、ご存じですか?
肺炎は、文字通り、肺の炎症です
普通の風邪は、鼻や喉といった上気道に原因微生物が感染して炎症が生じます
しかし、日常でかかる肺炎は、主に肺の中の感染症であり、肺胞という部位に炎症が起こります
肺胞の働きは、呼吸による酸素と二酸化炭素の交換をしています
つまり、呼吸をおこなっている肺胞に炎症が生じると、息苦しさや呼吸困難感などの症状を感じることになります
これらが重症化すると、ひどい時は入院をしなければなりません
風邪と症状は近いですが、重症化するリスクがあるので注意が必要です
特に高齢者の肺炎は、症状の発見が遅れがちです
発熱や咳、痰の出現などで気づくことが多いですが、これらの症状の出現がないまま、肺炎が進み、重症化してしまっているケースもよくあります
体力、免疫力が落ちている時は症状の進行も早いため、命に関わることもあります
・元気がない
・食欲がない
・いつも寝てばかり
・意識がはっきりしない
などの不定愁訴から、肺炎が発覚することもあるため、体に異変を感じたりご家族様でこのような症状がある場合は、早めに受診するようにしましょう
肺炎の予防法として、肺炎球菌ワクチンの接種があります
65歳以上で打つことができ、公費の助成で一度受けることができます
メリットとして、肺炎の重症化をおよそ70%下げることが期待できます
そして、心筋梗塞や狭心症などの心臓の病気、喘息やCOPDなどの呼吸器の病気、糖尿病、腎臓の病気などの持病を持っている方、脾臓摘出を受けた方などは接種が推奨されています
他にも、手洗い・うがいも効果的です
毎日の生活の中で感染予防を習慣化しましょう
毎食後のはみがきは、口腔内の細菌を減らすことができます
特に寝る前のはみがきは、念入りに行いましょう
睡眠中は唾液の分泌が低下するため、雑菌が繁殖しやすいです
歯だけでなく、頬の内側や舌の上なども磨いていきましょう
そして、食事の際には、
・よく噛んで食べること
・姿勢良く食べること
・食べ物に適度なとろみをつけること
なども意識していきましょう
食事の際のむせこみから、誤嚥性肺炎になるケースは非常に多く、1度肺炎を引き起こすと、治療後も肺炎が再燃することもあります
日頃の食事からむせないように気をつけましょう
肺炎を引き起こすと、治療のため食事が取れなくなったり、高熱などの症状によりさらに体力・免疫力の低下を招きます
健康に過ごせるよう、できることから取り入れてみてください