さまざま体が浮腫むことはありますか?
浮腫の原因は、「浸透圧」にあります
浮腫は、血管内の浸透圧が低下し、水分が皮下組織に染み出すことによって生じます
血管内のタンパク質などの濃度が低下すると、細胞外液は相対的にタンパク質の濃度が濃くなり、血管内の水を引きつけます
その結果、血管内から水が染み出し、細胞外液が増加して皮下組織に溜まり、浮腫が起きます
特に高齢者では、さまざまな臓器の活動が低下しているため、浮腫が加齢によるものなのか、持病から生じているものなのか、薬剤によるものなのか、など、様々な視点から考えていく必要があります
浮腫から考えられる疾患は
◆下肢⇨心不全などの心臓からくるもの
◆顔(まぶた)⇨急性腎炎やネフローゼ症候群、腎不全などの腎臓からくるもの
その他全身の浮腫には、
肝硬変などの肝臓からくるものや、甲状腺の機能低下によるものや、低栄養などが挙げられます
私たちが担当させていただいている利用者様の中にも、下肢の浮腫を訴える方は多くいらっしゃいます
そんな時は、暖かいお湯を用いて足浴・マッサージを行ったり、メドマーという医療用の携帯マッサージ器具を使用して加圧マッサージを行ったりしています
慢性的な浮腫のため、一回のケアで完治するわけではありませんが、ケアの前後で評価すると必ず良くなっています
本人様からも、「揉んでもらうと気持ちがいい」「足が軽くなるから毎日来てほしいぐらいだ」等、感謝の言葉を頂いています
また日常から浮腫を軽減させることができるようなアドバイスを行い、ご本人様だけでなく、主介護者である家族様にもお伝えし悪化予防に努めています
病気を完治させることを目標にするのではなく、今できることやADLを維持すること、病気とうまくつきあい、ご本人様の家での暮らしが幸せなものとなるよう、日々意識しながらケアを行っています