夏も本番に近づいてきましたね
今日は高齢者のおむつ内の皮膚についてお話しします
トイレでの排泄が困難な場合、おむつを使用しベッド上でも安心して排泄ができるようケアをしています
この時期になると、特に暑さの影響で汗をかき、おしりがムレやすくなり、皮膚の状態が悪くなります
排尿があった場合、使用しているパットが吸収してくれますが、そのパットを長時間使用したままの状態になると、陰部や臀部が荒れてきてしまいます
ご本人様に尿意や便意がある方や、主介護者である家族様がすぐに対応してくださる方の場合は、パット交換を迅速に行えますが、なかなかそうでないことの方が多いと思います
私たちが訪問し、おむつ交換をする際も、おしものトラブルはよく目にします
ではどういう対応をすれば、これ以上の皮膚の悪化を防ぐことができるでしょうか?
まずは、
①摩擦を避けること
高齢になるにつれて、皮膚の弾力が失われ、脆弱性が強まるため、少しの摩擦でも思わぬキズに繋がります
おむつ交換をする際には、必ず温かいお湯や石鹸を用いて綺麗に洗浄し、優しく拭いていきます
拭く際は、ゴシゴシ拭くのではなく、押し拭きをして、余分な水分を取り除いていきます
②保湿剤の塗布
キズのない状態であれば、保湿剤を院部洗浄後に使用し、潤いがキープできるようにケアしていきます
もし、ただれや出血、キズ等ある場合は、状況に応じた軟膏の塗布が必要になります
必ず医師の診察のもと、軟膏を選択していきます
③皮膚の状態にあったおむつ・パッドの選択
おむつやパットにはたくさん種類があるので、購入する際に厳選することも効果的です
使用頻度や排尿・排便の量、状態、素材や通気性など、ものによって異なるため、使用した時に皮膚の状態と照らし合わせながら考慮していくと良いです
もちろん、こまめなパット・おむつ交換が1番効果的ですが、各家庭における状況が違っても、さまざまな方法で皮膚を清潔に保つことはできます
キズができてしまうと、痛みや不快感を感じさせてしまい、また、そこに排泄物が当たり不潔になったり、状態が悪化してしまいます
まずは予防的に日ごろからできることをやっていきましょう
そしてひどくなる前に適切な軟膏を使用して処置し、早期治癒を目標にしていきましょう