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高齢者と眠剤

毎日何時間、睡眠をとっていますか?

 

必要な睡眠時間は、個人差がありますが、健康な人でも、加齢によって徐々に短縮し、早寝早起きの朝型化の傾向が(特に男性)あると言われています

65歳以上になると、6時間程度になってきます

 

また、睡眠のパターンも加齢により変化するため、成人に比べて深い睡眠の割合が減少し、浅い睡眠の割合が増加してしまいます

これにより夜中に目が覚めたり(中途覚醒)、全睡眠時間の短縮や睡眠効率の悪化を招きます

 

 

高齢者は全般的な睡眠の質の低下や、身体活動・基礎代謝量の減少、うつ病やせん妄、夜間頻尿や泌尿器疾患、掻痒感を伴う皮膚疾患、不眠の原因薬剤の服用が原因となり、不眠を訴える頻度が高くなります

 

 

睡眠障害の種類として、3つ挙げられます

①入眠障害

寝つきが悪い状態です

布団にはいってから30分〜1時間以上寝付けないことがあります

しかし1度寝ることができれば、朝までしっかり眠ることができます

 

 

②浅眠・熟眠障害(中途覚醒)

眠りが浅く、何度も目が覚めてしまいます

また、十分な睡眠時間を確保したのに眠気が残り、熟眠感が得られない状態です

高齢者に多く、夜間トイレに行く回数が増えるのは、眠りの深さにも関係していると言われています

 

 

③早朝覚醒

起床時間よりも朝早くに目が覚めてしまい、再入眠ができない状態です

高齢者や躁病の方に多いです

 

 

 

不眠症治療は、加齢による生理的変化の不眠を除き、原因に応じて対処していきます

しかし、明らかな原因が見当たらない場合は薬物療法を開始します

 

睡眠薬は、ベンゾジアゼピン受容体作動薬がよく使用されます

高齢者は、この感受性が高まり、代謝・排泄の遅延により副作用が現れやすく、認知機能の低下や転倒、日中のだるけ、せん妄等のリスクも出現するので、注意が必要です

 

 

 

<睡眠薬の種類>

超短時間型:作用時間が短く、翌朝の覚醒時、目覚めが良い

・ハルシオン(トリアゾラム)

・アモバン(ゾピクール)

・マイスリー

・ルネスタ

 

副作用・・・口渇、倦怠感、一過性の記憶障害 などがあるため、長時間投与せず、減量しながら適量を判断していく

 

 

短時間型:長短時間型より、作用時間が若干長く、翌朝の覚醒時には効果がなくなることが多い

 

・レンドルミン

・エバミール

・リスミー

・ロラメット

 

副作用・・・口渇、倦怠感、頭痛、一過性の記憶障害 などがあるため、使用する場合は必要最低限の量で、できるだけ短期間の使用とする

 

間型・長時間型:薬の効果が長く、翌朝の覚醒時にも残っていることがある

 

・サイレース

・エリミン

・ユーロジン

・ネルボン

 

副作用・・・頭重感、ふらつき、倦怠感、口渇 などがあるため、最低限の量の使用にとどめ、慎重に使用する

 

 

 

睡眠薬は、副作用を恐れたり、癖になるからと使用を避けることも多いと思います

しかし、適正な使用で安眠を得ることができます

自己判断で増量や減量をすると、命に関わることもありますので、必ず医師・薬剤師と相談しながら使用してください

 

また、厚生労働省・精神神経疾患研究委託費「睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班」の研究報告書にある、睡眠障害対処12の指針にある対処方法も効果的です

 

睡眠に対して困っていることがある方は、かかりつけ医に相談し、毎日の生活をより良いものになるようにしていきましょう